2014.10.14
スタッフブログ
初雪の大雪山縦走・後編
みなさまこんばんはkeikoです。
台風が2週にわたって日本列島を横切り、各地で被害をもたらしました。
台風中継を見ていて大雪山縦走を思い出しました。自然の前でいかに人の力は微微たるものかと・・・
ではお待たせいたしました初雪の大雪山縦走後編をどうぞ。
白雲岳避難小屋の夜、ふと目が覚める、あの風雪の中にいるのではないかと何度も何度も不安になった。
しかし新しい朝がきた。アスリート系メンバーがオムレツを作ってくれて、ほんわり美味しかった。私はいつも通りスープを作り振舞う。残ったご飯を入れてチーズも足してリゾット風も楽しむ。
天気は回復傾向だったがまだまだ雲の流れが速く、目まぐるしく天気が変わった。身支度を整える、昨日そのままにしていた登山靴には水がたっぷりたまっていた。出発前に急いで外国製の吸水性タオルを入れておき、何とか履く。(手袋と冬用靴下は3日分装備)
白雲岳避難小屋の周辺には氷花がひっそりと咲いていて本当に美しかった。写真を撮ることが楽しいことだったと久しぶりに感じた。
まるでガラスで作られた花々、寒さあっての美だった。
眺める人も少ないのに、足元でけなげに咲く花たち、私よりずっと強い。
雪の斜面も風ももう真っ直ぐに見据える。今ここにいることと、一緒に歩くメンバーに感謝していた。
白雲分岐からはまた猛烈な風が吹いていた。
赤岳に向かってさらに歩いていると、正面から登山者が切れ切れに現れた。「人♪だー!!」2日ぶりに登山者に会ったので、嬉しくて嬉しくて大興奮の私。昨日から天気待ちをされていた登山者の方もちらほらといらっしゃいまして、小屋から来たというと一様に驚いていました。
赤岳(2,078m)に到着。「人がいっぱいだー!」ともう絶叫の私。数日前には紅葉だった場所が冬景色です。
赤岳を下りていくと季節は冬から秋へと・・・ 肌を刺す風も冷気もなく、穏やかな秋がそこにはあった。ほっとしたような少しさびしいような不思議な感覚だった。あの風雪の世界に何かを忘れてきたようなそんな不確かさを反芻した。
銀泉台に下りた時、3日ぶりに青い空と太陽を見た。天上の世界はまだあのままなのか静かに想像した。
*北海道の山はその緯度から本州の3,000m級以上の天候と言われております。寒がりの私は夏の縦走でも秋以上の服装、秋の縦走はいつも冬の恰好です。みなさまもご自分に合わせた装備で楽しい山行をお楽しみくださいませ。
今回お役立ちアイテム、毛糸の帽子、手首ウォーマー(雨の侵入をふせぐ)、シャーミースインナー手袋(濡れても温かい)、ネックウォーマー、スーパーメリノウールのインナー、ウィンドジャケット(アウターの下に着用)、フリースパンツ、フリースソックス(小屋用)、ポット、ホットカイロ(歩行時はお腹に貼る)、吸湿性タオル。
足りなかったもの冬用のスパッツ、防水手袋、防水のソックスがあっても良かった。メンタル・・・「山怖いー(涙)」
今日もご訪問いただいたお一人お一人に感謝いたします。
『ありがとうございます。』
北海道釧路市阿寒湖温泉ニュー阿寒ホテル keiko